宮城・村田産廃 業者代替執行認める 仙台地裁
2013/04/08
ニュース
宮城県村田町の産業廃棄物処理業者「県南衛生工業」が小山広域保健衛生組合(栃木県小山市)から生成を委託されたコンポスト(堆肥)が業者の敷地に野積みされている問題で、仙台地裁は5日までに、業者側が組合に代わって搬出する「代替執行」を認め、組合に47億円の負担を求める決定をした。
組合によると、代理人弁護士が仙台高裁に抗告したという。
業者と組合は1991年、組合の焼却灰を業者がコンポストに処理する契約を結んだ。組合がコンポストを引き取らないとして業者が2005年、仙台地裁に提訴。昨年3月、ほぼ全量の搬出と損害賠償金など約2億700万円の支払いを組合に命じる仙台高裁判決が確定した。業者側はその一方で11年に代替執行を申し立てていた。
仙台地裁の決定は「業者は組合よりも搬出・処分期間を大幅に短縮できると主張しており、組合による長期間にわたる搬出を認めさせるべきではない」と判断。(1)業者側が組合側の費用でコンポストを搬出できる(2)組合側は業者側にあらかじめ費用47億円を支払う-ことを命じた。
組合は3日の臨時議会で地裁の決定を不服として抗告する方針を確認。同時に負担金47億円を計上する補正予算案も可決した。業者側は「決定を真摯(しんし)に受け止め、速やかに従うべきだ」と主張している。
出典:河北新報社