宇部興産、廃プラスチックのリサイクル事業から撤退
2010/05/11
ニュース
宇部興産は7日、容器包装リサイクル法に基づく廃プラスチックを化学工業用原料(合成ガス)にリサイクルするEUP事業から撤退すると発表した。
同社は、荏原製作所と共同開発した加圧二段ガス化システム「EUPプロセス」を利用して、廃プラスチックを化学工業用原料合成ガスにリサイクルする事業を、同社と荏原製作所との折半出資会社であるイーユーピーで2001年度から開始した。
事業環境が年々厳しさを増していく中で、イーユーピーを2007年9月に宇部興産の100%子会社化とし、さらに08年3月には宇部興産に吸収合併して収益改善を推進してきた。
ところが、容器包装リサイクル法の現行入札制度では、廃プラスチックをペレットなどにリサイクルする狭義のマテリアルリサイクルが優先されており、主要原料である廃プラスチックの確保が困難になったため、08年6月以降設備を休止。さらなる合理化を推進しながら運転再開を検討してきた。
しかし、今後も事業環境の好転が見込めず収益の見通しが立たないことから、今回事業からの撤退を決定した。
出典:Response