大量のリンゴ、十川に 在庫抱えた農家が廃棄か /青森
2009/03/30
ニュース
五所川原市と板柳町の境界を流れる十川の河原4カ所で、リンゴが不法投棄されているのが見つかった。加工用に回った大量のリンゴを処理しきれなかったり、低価格で出荷できなくなってしまい、在庫を抱えた農家が廃棄したとみられている。町は巡回パトロールを強化する方針だ。
投棄リンゴは一部が腐敗していたが、比較的新しいものもあった。腐敗リンゴは昨年11~12月に投棄されたとみられる。
青森リンゴは昨年、ひょう被害などを受けて大量の傷付きリンゴが生まれ、ジュースなどの加工用に回ったが加工場も手いっぱいの状態だ。このため、県は「余剰リンゴはできるだけ堆肥(たいひ)に回し、不法投棄はしないでほしい」と市町村に通知していた。同町も堆肥化促進剤の石灰窒素購入費を半額助成している。
同町のリンゴ農家(67)は「自分のところはすべて売ることができたが、在庫を抱えて苦労している農家もある」といい、県りんご協会の福士春男会長は「引き取り手がなく、困って廃棄したと思われる」と話していた。
出展:毎日新聞