大津の住民が予定地視察 京都の産廃処分場計画
2014/04/07
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大津市境から一キロほど入った京都市伏見区醍醐二ノ切町に民間産業廃棄物最終処分場が建設される計画をめぐって、大津市側の住民や福祉施設関係者が六日、建設予定地を視察し、反対を続ける方針を確認した。
処分場ができると、大津側に流れる千丈川の汚染が懸念されるほか、廃棄物の搬入トラックが大津側の県道を六分間隔で通行する可能性があり、下流の住民や県道沿いの福祉施設関係者が問題視している。
視察には二十七人が参加。千丈川沿いの特別養護老人ホーム所長の井上彰啓さん(63)らが案内し、四・九ヘクタールの建設予定地内の周囲を一キロほど歩いて状況を見た。
初めて現場を訪れた障害福祉施設代表の三木敏至(としゆき)さん(57)は「障害者がトラックを危険と思わず、道路に飛び出してしまうことも考えられる。命を守るためにも建設はやめてほしい」と訴えた。
計画では処分場にガラスやプラスチックなどを埋め立てる。二〇一二年六月に建設業者が自治会に打診したが、住民が反対。建設には府の森林開発許可と京都市の事業許可が要るため、住民は一万三千人分の反対署名を京都市に提出したが、回答はない。
大津市の越直美市長にも陳情したが、大津市は許可権限を持たないことを理由に対応に消極的という。三木さんは「越市長には市民をほっておかずに、反対の声を上げてほしい」と話した。
出典:中日新聞