大崎市民病院の医療廃棄物処理 資格不十分の業者落札
2013/02/20
ニュース
宮城県大崎市民病院から出る医療廃棄物の運搬処理を受託する大崎市の産業廃棄物収集業者が2011年3月、参加資格を満たさずに病院の一般競争入札に参加し、落札していたことが18日までに分かった。「本来なら欠格者の落札が分かれば入札は無効」(病院)だが、契約は現在も続いている。
市民病院によると、業者に委託したのは病院本院と3分院、1診療所から出る感染性廃棄物や点滴ボトルといった廃医療器材などの運搬処理で、期間は11年4月から3年間。
入札は11年3月4日に行われた。この業者は参加資格として必要だった県の許可のうち「感染性廃棄物」などの許可があったが、ホルマリンなどを扱う「廃酸」の許可はなかった。落札後、病院と契約した同10日に県に廃酸の許可を申請し、5月18日に許可が出た。県大崎保健所は「申請から許可が出るまで約2カ月はかかる」という。
病院によると、業者に廃酸の許可がなかった約1カ月半の間、廃酸は院内に保管されていた。
市民病院総務課は「入札の事前審査が不十分だったかもしれない。調査する」と話す。落札した業者は委託業務のうち運搬を担い、中間処理は別の業者が担当している。
出典:河北新報社