四日市の産廃不法投棄:「結果として拡大追認」 調査検討委答申、県対応非難 /三重
2009/03/12
ニュース
四日市市大矢知町の山林に国内最大規模の産業廃棄物が不法に投棄された問題で、県は10日、不法投棄の原因や再発防止策について検討していた学識経験者による調査検討委員会の答申を明らかにした。答申では「結果として産廃の大規模な違法投棄拡大を追認した形となった」と県の対応を厳しく批判している。同日開かれた県議会生活文化環境常任委員会で環境森林部が報告した。
この問題では、四日市市内の元産廃処理業者が81年から埋め立てを開始、07年に県が措置命令を出すまでの26年間に許可容量約132万立方メートルを大幅に上回る約286万立方メートルの産廃が投棄された。
答申では、産廃投棄の無断拡大をしていた業者が90年2月に提出した施設構造規模変更届を県が受理したことなどを指摘し、違法投棄拡大について「責任の大半は事業者にあるが、指導監督権限を有し廃棄物行政を担う県の対応の不十分さも要因」としている。
その上で、人材育成と組織力向上、地域住民や市町などとの連携、県独自の規制強化など再発防止策を示した。
出展:毎日新聞