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古着を回収して自動車の防音材に 北九州市

2014/05/17

ニュース

 北九州市で民間企業と行政が連携した「古着リサイクル」事業が18日から始まる。市内全域を対象に古着を回収し、自動車の防音材として再利用する試みだ。回収から製品化まで一貫したシステムとして浸透を図り、「資源となる古着の“地産地消”につなげたい」(関係者)としている。

 参画する企業は、繊維製品リサイクル会社「SEP」(神戸市)、自動車部品メーカー「日本特殊塗料」(東京)、服飾メーカー「チクマ」(大阪市)の3社。

 SEPは2010~12年度、同市若松区をモデル地域に定め、住民から回収した古着を繊維に加工し、ボンネットや車体の裏側に使う防音材の材料として、日本特殊塗料の東九州工場(行橋市)に販売する実証実験を手掛けた。

 3社は事業の拡大を見据え、共同出資による繊維製品会社「エヌ・シー・エス(NCS)」(北九州市若松区)を11年12月に設立。生産体制が整ったことから、市内全域での事業展開に乗り出すことにした。

 NCSは区役所などの公共施設10か所にボックスを設けて古着を回収。市は回収ボックスの設置に協力するほか、広報誌で古着の提供を呼びかけるなどして取り組みを後押しする。

 今年度中に1500トンの古着回収を見込み、NCSの工場で加工。自動車向けの防音材として、引き続き日本特殊塗料の東九州工場に提供していく。

 リサイクルに協力する地場企業もあり、クリーニング会社の「クリーンせいや」(行橋市)は、北九州市内の11店舗に回収袋を設置。古着を持ち込む人に、1着あたり30円分の割引券を6月末まで提供するという。

 市循環社会推進課などによると、市内では年間約1万7000トンの古着がゴミとして捨てられている。古着は途上国向けなどの輸出も増え、国内での入手先が減りつつあるという。

 NCSの大山勝社長は記者会見で、「古着を再生し、自動車産業という異分野の製品化につなげる画期的な取り組み。各地に広めていきたい」と語った。北橋健治市長は「市民のリサイクル意識は高い。成功を期待したい」としている。

出典:読売新聞

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