八戸・櫛引の産廃 代執行へ
2015/03/02
ニュース
八戸市櫛引地区で不適正に保管されている大量の産業廃棄物をめぐり、青森県は27日の県議会本会議の代表質問で、現地を成形した上で遮水シートで覆うなどの工事を代執行する方針を示した。
基本設計の委託を本年度内に行い、雨水を流す溝、侵入防止のための塀の設置を含む工事を2016年9月までに完了させる。国などの補助を得て着工する予定。八戸市は16年度内の中核市への移行を目指しており、権限移譲前に対応する。
県環境保全課によると、1992年に許可を受けた産廃処理業者が自社事業場内に燃え殻や汚泥を保管するようになり、改善、措置命令を出したが履行されなかった。排出事業者が07年までに1528トンを撤去した。
今も推計で10万2000立方メートルの産廃が残っており、県の水質調査で事業場そばの井戸から12、13年、環境基準を超える総水銀を検出していた。
県は昨年12月、周辺環境影響と汚染源の調査で、代執行要件の廃棄物起因性、周辺環境への影響は確認されなかったとし、定期的な現場監視や撤去指導を継続すると表明した。環境省が、要件は満たさなくても予防的に代執行を前倒しするのは可能とする見解を示したため、実施を決めた。
引用:河北新報