倉庫に古畳20万枚/千葉
2009/01/16
ニュース
産廃処分業の許可を得ずに、古畳の処分を請け負ったとして農事組合法人代表を名乗る男が廃棄物処理法違反容疑で逮捕された事件で、茨城県つくば市千現、藤井岩夫容疑者(62)はこれまでに茨城、千葉両県内の倉庫に約20万枚の畳を運び込んでいたことが14日、県警の調べでわかった。藤井容疑者は2002年以降、茨城県の行政指導を少なくとも50回以上受けたものの、事実上応じなかったという。
発表によると、藤井容疑者は昨年5月から8月にかけて、関東地方の解体業者3社から畳約1700枚の処分を1枚あたり800円前後で許可なく請け負い、横芝光町の倉庫に運搬した疑い。「生活費のため行った」と容疑を認めているという。
藤井容疑者は電話などで解体業者を勧誘する際、「再利用して肥料にする」などと言っては畳を回収していたというが、再利用した形跡はなかった。
また、農事組合法人については、農業協同組合法に基づく届け出がなく、藤井容疑者らが「農業目的」をうたい文句に、農事組合法人を名乗って違反を繰り返していたとみられ、解体業者らは「(藤井容疑者が)許可を受けていないのは知っていたが、リサイクルすると聞いて依頼した」と話しているという。
これまでの調べで県内では4万枚以上、茨城県では14万枚以上の畳が倉庫に運び込まれたことが分かっており、県警は余罪などを調べている。
県警は14日、藤井容疑者が代表理事を務める同法人と、藤井容疑者の指示で営業や運搬にかかわった男3人(52~69歳)と、処分を依頼した千葉、埼玉、神奈川3県の解体業者3社とその社長ら(38~64歳)を廃棄物処理法違反容疑で地検八日市場支部に書類送検した。
出典:読売新聞