佐賀県、産業廃棄物収集運搬業の許可取り消し
2014/01/31
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佐賀県は30日、暴力団と密接な関係があったとして、廃棄物処理法に基づき、田中造園土木(唐津市相知町、田中秀樹社長)の産業廃棄物収集運搬業の許可を取り消した。同社は現在、暴力団との関係を解消し、県警も公共事業の排除対象から除外しているが、県は「過去に関係があった事実が認められた場合、法律上、処分対象になる」としている。
県は昨年8月、県警から同社に関して許可取り消しに該当する事実があるとの通知を受け、法に基づき、同社から意見を聞く聴聞を9月と10月に開いた。
同社は、前社長が幼なじみの組員から借金した事実は認めたが、許可取り消しの要件となる「『暴力団員が事業活動を支配する』ほどの密接な関係ではない」と主張。しかし、県は環境省や弁護士とも協議し、処分要件に該当すると判断した。
県警が昨年8月に公共事業からの「排除要請」を実施した後、同社は社長を交代。暴力団排除に向けた取り組みを進め、県警は12月に排除要請を取り消した。県も9月に4カ月間の指名停止処分にしたが、現在は排除措置を終了している。
今回の処分に伴い、同社は5年間、廃棄物処理法に基づく全ての許認可を受けられなくなる。不服がある場合、環境省への審査請求や裁判所に処分取り消しを求めることができる。田中社長は「もう暴力団とは関係ないのに、処分は納得できない。弁護士とも相談し、処分取り消しに向けた手続きを検討したい」と話している。
出典:佐賀新聞