今治の廃棄物処分場水銀検出:「廃棄物の由来なし」 市が調査結果を報告 /愛媛
2008/04/28
ニュース
周辺の観測用井戸から国の環境基準の約5400倍の水銀などが検出された今治市一般廃棄物最終処分場(同市桜井、02年から停止中)の取り扱い方針を協議する検討委員会が26日あった。調査結果として市は「井戸から検出された水銀は廃棄物に由来しているとは言えない状態」と報告した。
市は昨年12月~今年4月、ボーリング調査や土壌調査など7項目を実施。結果として、処分場内から外への地下水流出の可能性が高い▽水銀は廃棄物、土壌ともに含まれるが地下水へ溶出は一切していないので両者に由来しているとは言えない▽鉛とヒ素は含有量試験などから廃棄物由来の可能性が高い--などとした。
委員からは原因不明の水銀について「引き続き水銀乾電池の埋め立て場所の分析を」「自然由来の方向の調査も」などの意見が出た。鉛やヒ素の流出を防ぐため、市は処分場の境界の地中への鉛直遮水壁設置案などを挙げた。
市によると、同処分場は広さ約7万3000平方メートル。82~02年までに焼却灰や不燃物など約39万5000立方メートルを埋め立てた。同検討委は昨年10月に続き、2回目。来年2月までに計6回開催し、市への提言書などをまとめる。