事業系ごみ、無許可回収 神戸の社団法人
2010/03/19
ニュース
神戸港関連の約400社でつくる社団法人「神戸清港会」が、廃棄物処理法が定める市の許可を得ずに、港湾事業者が出す事業系一般ごみの収集・運搬をしていることが17日、分かった。
同会には外郭団体など市関連の約10団体も加入し、役員にも市幹部が名を連ねる。市は違法状態を認めた上で「早急に改善する」とし、18日にも同会を許可業者にする見通し。
市によると、廃棄物処理法は2003年に改正され、一般廃棄物の収集・運搬業者は自治体の許可が必要になった。市内には当時、該当の業者が23社あり、22社が加盟する「市環境共栄事業協同組合」は許可を得たが、同組合に加盟していない清港会だけは無許可のまま7年間、事業を続けていた。
同会は1939年、神戸港の海面に浮遊するごみの除去を目的に設立。75年ごろから会員各社の事業系ごみの収集・運搬をするようになり、現在は収集車など15台を所有している。
また、市関連の約10団体のほか、第5管区海上保安本部や神戸税関なども加入しており、市みなと総局長や外郭団体幹部が役員になっている。
市事業系廃棄物対策室は「許可を出すための事業区域設定に時間がかかった。事業系一般廃棄物の収集業務には意欲のある業者が多く、1社に新規参入を認めると、混乱する恐れがあった」と釈明している。
一方、ある関係者は「港湾事業者のごみ回収を現在の許可業者に任せればいい話。市との関係が深い清港会を守りたかったのではないか」と指摘している。
出典:神戸新聞