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三菱重工環境・化学エンジ、宝塚市からごみ焼却施設の延命工事受注、発電出力向上

2012/10/12

ニュース

 三菱重工業の100%子会社で、環境負荷低減システム・設備や化学関係プラントなどを手掛ける三菱重工環境・化学エンジニアリング(MHIEC)は、兵庫県宝塚市からごみ焼却施設「宝塚市クリーンセンター」の延命工事を受注した。炉の設備を改修して寿命を延ばすと同時に、蒸気タービン発電機の出力向上と省エネ化を図る。2015年3月の完成を予定している。

 宝塚市クリーンセンターは、三菱重工が建設して1988年10月に完成した。1日160tの処理能力があるストーカ炉と呼ぶ焼却炉を2基備える。ストーカ炉は、耐熱金属の角材を並べた床(ストーカ)の上でごみを突き上げて移動させながら燃焼する仕組み。延命工事では、燃焼ガス冷却、排ガス処理、通風、余熱利用設備の主要機器の更新と改造を実施する。

 併せて、ごみ焼却炉の排熱を利用したボイラーから発生する蒸気の温度を上げ、タービン発電機の出力を現在の800kWから925kWに高める。これによって施設内で消費する電力の自家発電率を向上させて省エネを進め、年間のCO2排出量を20%(約800t)以上削減する。従来の活性炭を使わずに、排ガス中のダイオキシン類を低減できるようにし、運転コストも下げる。

 MHIECは、三菱重工の環境装置の技術開発力とごみ処理施設の建設・運営を2008年に引き継いだ。ごみ処理施設の延命化工事の受注は、2012年度に入って大分市、秋田県の広域市町村圏組合に次いで3件目となる。地方自治体の財政難に伴って処理施設の新規建設が難しくなる中、延命工事は増加傾向にあり、MHIECは今後も省エネ改修を提案する。

出典:日経BP環境経営フォーラム

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