ルスツリゾート敷地内に廃棄物ゼロハウス建設
2008/04/14
ニュース
経済産業省は来週にも、北海道洞爺湖サミットの国際メディアセンターを建設している後志管内留寿都村のルスツリゾート敷地内に、廃棄物を出さないゼロエミッションハウスの建設を開始する。外国報道機関を通じて、わが国の高度な省エネ・新エネ技術を発信する意向だ。サミット期間中にはエコカーの試乗会も実施する。
ゼロエミッションハウスは、廃棄物やCO2を排出しない環境に優しい省エネ住宅で、サミットに関連し同省が取り組む目玉事業。先日、洞爺湖町洞爺湖温泉で開かれた国民対話の席上、甘利明経産相が「世界の最先端をゆく省エネ・新エネ技術をふんだんに盛り込んだ、近未来住宅を展示し、海外メディアにアピールする」と強い意欲を示していた。
建設場所は国際メディアセンター隣接地の駐車場入り口付近。200―300平方メートルの大型の平屋住宅で、太陽電池、ヒートポンプ、燃料電池などをエネルギー源に採用し、最新の断熱材などを投入する予定だ。室内にはロボットや明るさによって自動的に照明を点灯させたり、カーテンを開け閉めするといった近未来型の家電機器も展示する計画。
建物はハウスメーカーが施工し、エネルギーシステムは独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が担当する。完成は5月下旬を予定、サミット後は解体し再利用する方針。
また、ルスツリゾート駐車場内に専用コースを設けて、燃料電池車、プラグインハイブリッド車、電気自動車など、国内メーカーが取り組む最先端のエコカー約10台の展示・試乗会を行う。いずれも、対象は海外から訪れる報道関係者。わが国が官民挙げて取り組む省エネルギー技術の開発が、世界の注目を集めそうだ。