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リユース狙い、焼酎も4合瓶に…熊本の業者が事業化目指す

2009/01/05

ニュース

 日本酒に使われている4合(720ミリ・リットル)のリユース瓶に焼酎を詰めて九州から東京や大阪に出荷しようと、瓶卸売業「田中商店」(熊本市)の水俣営業所(熊本県水俣市)が事業化に向けて研究している。

 焼酎の瓶は5合(900ミリ・リットル)が多いが、九州以外からの回収率は低く、出荷先で破砕されてリサイクルされたり捨てられたりしているのが実態だ。4合瓶で出荷することで現地で日本酒を詰めてリユースしてもらおうという考えで、環境への負荷も少なくてすむ。

 研究は経済産業省が調査研究機関を通じて同社に委託したもので、9月に始まった。リユース(再使用)、リデュース(減らす)、リサイクル(再資源化)の「3R(スリーアール)」で廃棄物削減を進めるのが目的だ。

 同社は2003年、5合のリユース瓶を開発。熊本、鹿児島、宮崎県の焼酎メーカー11社が使っている。回収された空き瓶は同社水俣営業所に集められ、洗浄後、再使用される。07年度は約71万本が回収され、全体の回収率は40%だった。だが九州以外に出荷された瓶の回収率は12%にとどまっている。

 5合瓶は九州以外で知られておらず、回収された地域で再使用する用途もないためだ。熊本まで瓶を輸送するコストも高い。リサイクルされたり廃棄処分されたりすると、再使用を前提にコストをかけたリユース瓶の意味がない。

 このため同社は5合瓶の流通は九州にとどめ、関東や関西地方には九州で回収された4合瓶を使えば、東北や北陸地方で再び日本酒を詰めてリユースされると考えている。実現に向けて「伊佐錦」で知られる焼酎メーカー大口酒造(鹿児島県伊佐市)なども調査研究に協力している。メーカーにとっても回収された瓶を使う方がコストを抑えられるメリットがある。

 今後は日本酒「久保田」の朝日酒造(新潟県長岡市)など全国の酒造業者約1200社と回収業者約150社にも参加意欲などを聞いた上で来年3月までに報告をまとめる。早ければ来年度にも実現しそうだ。

 ただ熊本、鹿児島、宮崎県には約240の焼酎メーカーがあるのに対し、リユース瓶を使っているのはわずか11社。リユース瓶の普及拡大も課題だ。田中商店の田中利和専務は「繰り返しリユース瓶を使うことは環境にいいだけではなく、リユースにかかわる環境産業の発展にもつながる」と話している。

出典:読売新聞


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