ペットボトル再使用を検討 環境省が研究会
2008/03/01
ニュース
環境省は29日、ペットボトルを繰り返し再使用(リユース)できるようにするための制度づくりを検討すると発表した。
ビールや牛乳のガラスびんのように、預かり保証金(デポジット)をつけて販売、回収後に再び水やジュースなどの飲料を詰めて流通させる。近く有識者らによる研究会を発足させ、新法制定も視野に課題を探る。
ペットボトルは国内で年54万4000トン(06年度、500ミリリットル型で約200億本分)が販売され、使用後に回収されてリサイクルされたのは66%。粉砕して新たな製品に作り直すリサイクルより、洗って再使用する方が環境負荷が小さくなる可能性があるという。ドイツなどでは素材を厚くして再使用している。
ただ、ガラスと違い、ペット樹脂は他の物質を吸着しやすく、強力な洗浄も難しいため、有害物質を入れられた場合を含めて食品衛生上の品質確保ができるのか、現在はない安全技術基準が必要になるという。再使用を繰り返して傷ついたペットボトルを消費者が受け入れるのか、効率のよい回収・保管・洗浄方法をだれがどうつくるかなども課題になる。 鴨下環境相は「すべてのペットボトルでなくても、ある地域に絞って可能かどうか検討していきたい」と話した。