ビスフェノールA:産廃処分場下流の河川から検出 福島
2009/06/11
ニュース
産業廃棄物処分場の排水が流れ込む福島県内の河川から環境ホルモン「ビスフェノールA」が検出された。2河川で魚にメス化が生じる最低濃度(無影響量)を超え最高で約3倍に達した。素掘りの穴に埋められた廃プラスチックから溶出したとみられる。県は生態系への影響を懸念し処分場業者に排水浄化を要望した。素掘りの穴に埋める安定型処分場は全国にあり、環境影響と国の規制の甘さが問われそうだ。
茨城県つくば市で開催中の環境化学討論会で福島県の「環境ホルモン評価検討委員会」の白石不二雄座長(国立環境研究所環境リスク研究センター室長)が10日、発表した。
県は08年度に、10処分場の排水を分析。うち6処分場では川の水も調べた。1処分場の下流90メートルで1リットルあたり730マイクログラム(マイクロは100万分の1)のビスフェノールAを検出。無影響量(同247マイクログラム)の約3倍に当たる。別の処分場の下流180メートルでも同460マイクログラムを検出した。
出典:毎日新聞社