セメント大手が資源リサイクル事業を拡大
2016/05/11
ニュース
原料の廃棄物から貴金属や代替燃料を取り出す新技術の実用化を目指す「太平洋セメント」や石こうボード廃材のリサイクルに力を入れる「トクヤマ」など、セメント大手各社が資源リサイクルの事業を拡大する動きが広まっている。
「太平洋セメント」は、使用済みの自動車を破砕した自動車シュレッダーダストの有効活用に取り組んでおり、1時間に4tを処理できる設備を新設する予定だという。自動車シュレッダーダストは、金や銀などの金属や廃プラスチックが多く含まれており、金属の売却利益や廃プラスチックを石炭の代替え燃料とした場合の節約効果などの利益で12億円を見込んでいる。
「トクヤマ」は、石こうボード廃材のリサイクルの強化を図るため、約20億円を投資し、リサイクル能力が年間8万tのリサイクル工場を新設する。建造物の建て替えなどから、石こうボードの廃棄量は増えており、18年度の売り上げは10億円を目指すという。