エコプラザ汚水池損壊:住民報告しなかった県「公害協定違反ない」 /宮崎
2008/04/23
ニュース
宮崎市の廃棄物処理施設「エコクリーンプラザみやざき」で汚水調整池が損壊し、大半が使用不能になっている問題で県環境整備公社は21日、公害防止協定に基づく住民への報告義務違反にはあたらないとの認識を示した。協定書には「施設の稼働に異常を認めた時」とあるが、公社は「施設外に有害物質が流出するような異常ではなかった」と説明。一方、住民からは「協定違反に当たらなくても、積極的に情報公開すべきだ」と不満の声が聞かれた。
同日、県議会常任委員会で長友安弘委員が住民への報告の有無を質問。県環境対策推進課は「公社から『報告していない』と聞いている。調整池の補強工事の財源のめどがたった後に公表する意向だった」と答えた。
同公社の田中義信理事長は毎日新聞の取材に「環境測定結果は住民に報告している。ただ、今回の件を報告していなかった道義的責任はある」と陳謝した。一方、宮崎市内の北地区廃棄物対策協議会の村中晴朗会長は「協定違反ではないだろうが、住民の不信感は大きい」と述べた。
県は委員会で、既に補強した調整池の一部の工事費約1億7000万円の負担の内訳も公表。公社が約4000万円で、残りを設計と施工業者が出した。負担割合の根拠は今後、県議会に示すことを約束した。