ごみ最終処分場 候補地に名取・熊野堂
2009/01/13
ニュース
宮城県名取、岩沼、亘理、山元の2市2町のごみ処理を担う広域事務処理組合「亘理名取共立衛生処理組合」の依頼を受け、新たな最終処分場の用地選定をしていた名取市は、9日開かれた市議会議員協議会で、市西部の高舘熊野堂字棟沢を候補地に選んだことを明らかにした。市は同日夜、相互台公民館で地元地権者や区長らに対し説明会を開き、約15人が出席した。
市が選定したのは、相互台団地の東側にかかる大沢橋東側のなだらかな沢地。
市は、2007年12月に組合を通じて専門コンサルタント業者へ調査を依頼。土地利用計画や自然環境保全、防災面から全市の法規制を精査し、現地調査をした上で、高舘地区の2カ所を1次選定した。
市は再度、組合に業者調査を依頼し、生活環境への影響、経済性など10項目を総合評価し、候補地を決めたと説明する。
組合が06年度策定した施設整備計画では、新最終処分場の埋め立て容量は7万立方メートル。13年度から15年間、組合の焼却施設から1日4トンダンプ2台で計8トンの溶融灰や燃えかすのスラグを搬入する。
市の説明に対し、市議や地元住民からは「搬入道路は狭く、相互台団地の災害時の迂回(うかい)道路でもある。拡幅整備が大前提」「高低差はあっても、直線距離で500メートル前後と団地に近過ぎる。イメージダウンになるのではないか」などと質問が相次いだ。
市と組合は引き続き、住民への説明を重ね、地元の意見や要望を取り入れながら協議していくとしている。
組合は現在、名取市と山元町の焼却施設で約5万7000トン(07年度)を焼却、岩沼市と亘理町の最終処分場2カ所に埋め立てている。名取市の焼却施設が老朽化しているため、岩沼市は同市東部の下野郷藤曽根を新焼却施設の候補地としている。
出典:河北新報