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がれき防潮堤構想に手詰まり感 廃棄物処理法が壁 宮城

2012/07/31

ニュース

 県議会が全会一致で進める震災がれきを防潮堤に活用する「いのちを守る森の防潮堤」構想に、手詰まり感が出ている。木質がれきの埋め立てを原則禁じる廃棄物処理法の壁を打破できないからだ。国は岩沼市で実証実験を始めているが、「実験でお茶を濁す気か」との警戒感も漂う。

 「国は推進したいのか、邪魔をしたいのか分からない」。県議会棟で30日にあった県議会の推進議員連盟と、構想に賛同する自民党国会議員連盟との意見交換会。県議会議連の相沢光哉会長(自民党・県民会議)は、停滞気味の現状をこう語った。

 不信の背景には、国が6月に打ち出した新方針がある。国は木質がれきのうち、ガス発生の危険が低い丸太に限り埋め立てを認めた。一歩前進にも見えたが「腐食に伴う陥没の恐れがある」として埋め立て後の立ち入りは禁止に。追悼施設の機能を持たせる構想の芽を摘む形になった。

 岩沼市で5月に始めた実証実験は丸太の埋め立てにとどまり、「がれきを早期、大量に処理する」という趣旨にも合致しない。さらに、丸太が腐食し、地面が陥没するかどうかを見極めるには長い時間を要する。

 出席者の一人は「国は実験で終えるつもりではないか」といぶかった。
 「役所と法律の壁は防潮堤よりも高い」と嘆く相沢氏。出席した小坂憲次参院議員(比例)も「省庁は本当に取り組む気があるのか」と同調した。

出典:河北新報

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