【鈴木商会】遠隔操縦でリサイクル現場の3Kイメージ払しょく・人手不足克服
2022/10/31
ニュース
北海道内リサイクル大手の鈴木商会は重機の遠隔操縦システムを導入し資源リサイクル業の働き方改革を進める。現場作業の「きつい、汚い、危険」といわれる3Kのイメージを払拭し、人口減少による慢性的な人手不足の解決をめざす。
9月から苫小牧事業所でコベルコ建機と共同で検証を始めており、まず近距離での遠隔操縦を検証する。
無線通信で重機と近くの事務所内のコックピットをつなぐことで、コックピットでは重機や敷地内に設置したカメラからの映像がモニターに映し出される。操縦時のエンジン音や環境音が再生され、機体の揺れや傾きも再現される。実際に重機に乗っているのに近い感覚になるため、危険を察知できる。
事業所内で作業を完結でき、夏の暑さ、冬の寒さを避けて、より快適な環境で働け、鉄片が飛んでくるなどの危険性もなくなる。これにより、現場作業の「きつい、汚い、危険」というイメージ払しょくを狙っていく。
将来はより遠距離での遠隔操縦も視野に入れており、光ファイバーケーブルを中心とした広域ネットワークを活用し、道内各地の事業所の重機を札幌市の本社から操作できる体制づくりをめざす。
遠距離での操作が実現すれば労働人口の多い札幌市などで採用を進められる。駒谷僚社長は「作業着を着ないでもできるようになり現場の仕事が変わる。今まで採用できなかった人も採用できるようになる」と語る。