「肥料」称す 元産廃会社長ら書類送検
2009/06/03
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阿波市の善入寺島や三好市の農場などに汚泥の発酵物を運び込んだとして、県警は2日、東みよし町にあった産業廃棄物再生利用会社の元社長と元取締役を廃棄物処理法違反の疑いで書類送検した。
捜査関係者によると、元社長らは2005年から06年、汚泥を発酵させたものを「肥料」と称して善入寺島に運び込んだほか、三好市内の農場にも搬入した疑い。住民団体が07年、県警に告発していた。
県警は現場の捜索などで押収した資料を元に成分を検証した結果、産業廃棄物である汚泥とは言い切れないが、大量の汚泥の発酵物を農地などに捨てたものとして一般廃棄物の投棄にあたると判断。元社長らは、「肥料であって汚泥ではない」などと話しているという。
告発した「県廃棄物問題ネットワーク」の深田君代代表(65)(阿波市)は「少しだが前に進んでよかった。行政にもっと早く対応してほしかった」と話し、「井内谷川の水を守る会」の藤川行利会長(70)(三好市)は「地検の判断がまだだが、これまで続けてきた活動が少し報われた気がする。これからも地域環境を守る努力を続けたい」と話した。
出典:読売新聞