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PCB安全に無害化、岐阜薬科大など技術開発

2010/10/08

環境省

 岐阜薬科大学(岐阜市大学西)は7日、金属のパラジウムなどを使って有害物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)を効率的に無害化する技術開発に成功したと発表した。

 これまでの処理方法より安全で低コストなのが特徴で、研究者らは「国内で保管されたままのPCB廃棄物の処理が加速する可能性もある」としている。

 PCBは、変圧器や絶縁油などに使われていたが、1968年のカネミ油症事件を契機に有毒性が問題となり、国が72年、製造中止と回収を指示。74年には製造、輸入、使用の中止が法制化された。2001年には法規制を強化し、自治体などが保管しているPCB廃棄物を16年7月までに処理することが定められた。

 PCBは化学反応を受け付けない安定物質で、容易に分解することができない。このため、従来の高温、高圧での処理方法では、ダイオキシンの発生や装置の劣化、PCBの漏出などが課題となっていた。

 今回の処理技術は、同大薬品化学研究室、衛生学研究室と名古屋産業科学研究所などが共同で開発。PCBに触媒であるパラジウムと有機化合物のトリエチルアミンを加え、減圧した水素を混ぜると、食品添加物に使われるビフェニールと塩酸に分解することを発見した。

 この技術は常温、常圧で処理ができるため、安全・低コストが実現し、プラントの大型化も可能になる。実験用プラントでは、これまで早くて4、5時間かかっていた重さ1・5キロの高濃度PCBの無害化処理が1時間程度で完了したという。

 開発した同大の佐治木弘尚教授によると、国内では約5万トンの高濃度PCBが処理されないまま、保管されている。佐治木教授は「100キロのPCBが一度に処理できるようになる。申請や許可を経て、3年後の実用化を目指したい」と話している。

出典:読売新聞

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