15年度までにリサイクル率25%/青森県素案
2010/11/12
環境省
県は10日、今年度内に策定する第2次県循環型社会形成推進計画(2011~15年度)について、一般廃棄物のリサイクル率を15年度までに25%に引き上げることなどを目指す素案を公表した。
しかし、本県のリサイクル率(08年度実績)は12・8%と全国平均の20・3%を大きく下回っている。目標達成のハードルは極めて高く、実際に処理する市町村などとの連携、全国との格差が著しい紙類のリサイクル促進などがカギとなりそうだ。
素案は同日の県循環型社会形成推進委員会(委員長・熊谷浩二八戸工業大学教授)で説明された。
県環境政策課によると、一般廃棄物(08年度実績)は県民1人1日当たりの排出量が1053グラム(全国36位)、最終処分量は169グラム(同43位)、リサイクル率は12・8%(同45位)と、全国平均の1033グラム、119グラム、20・3%に達していない。
第2次計画では、15年度までに県民1人1日当たりの排出量を980グラムにまで減らし、県全体では08年度(54万8000トン余)比13%減の47万7000トンを目指す。県全体の最終処分量は08年度(8万8000トン余)比40%減の5万3000トンを目標とする。
リサイクル率25%を含めた各目標の達成には、一般廃棄物を処理する市町村の協力が不可欠。
しかし、県と市町村の目標数値は必ずしも一致しておらず、目標の共有が課題となっている。このため県は来年度、ごみ減量などの政策づくりで市町村を支援する。中・長期的には、ごみの溶融スラグを路盤材などにリサイクルすることも促す方針。
また県の統計では、ごみの総排出量に占める紙類の資源化量の割合(07年度)が、本県は5・9%と全国平均の10・3%を下回り、リサイクル促進も求められている。県は事業者に古紙の回収・リサイクルを促す「オフィス町内会」事業などを引き続き進める。
産業廃棄物は、県全体の排出量を08年度比2%増の297万8000トンに抑え、最終処分量は同6%減の6万トンを目指し、再生利用量は同2%増の139万3000トンを目標とした。
計画素案は12月の同委員会で詳細を協議し、県環境審議会に諮問する。
出典:陸奥新報