脱臭施設開発し大臣表彰 さくら「栃木コンポスト」社長
2011/01/11
環境省
産業廃棄物の中間処理などを行っている「栃木コンポスト」(矢板市安沢)社長の吉成一さん(64)=桜野=が、環境省から「3R活動推進功労個人」表彰を受けた。
食品廃棄物を堆肥化する際に発生する臭いを軽減する脱臭施設を開発したことなどが「循環型社会構築に向けた啓発活動に貢献した」として評価された。吉成さんは「脱臭施設が全国に広まって、食品廃棄物の処理作業が効率的に行えるようになれば」と話している。
吉成さんは1997年4月に「栃木コンポスト」を設立し、食品廃棄物の中間処理などを始めた。「臭いがする」などの苦情が周辺住民などから寄せられたため、国士舘大の協力を得て6年ほど前、腐葉土から抽出した微生物剤を薄めて廃棄物に散布することで臭いを軽減できる施設の開発に成功したという。現在は県内外の食品会社などから処理を請け負っている。
吉成さんが表彰を受けた3R活動とは「Reduce(ごみをできるだけ出さない)」「Reuse(使えるものは繰り返し使う)」「Recycle(再び資源として利用する)」を推進する運動。吉成さんの他に6人の個人が表彰を受けた。
今回の表彰について吉成さんは「これまでの経験が評価につながったと思います。私たちが開発した脱臭施設は県外にはありません。他自治体にも施設があれば、私の所に運ぶ必要もなくなる。全国に施設を造る動きが広がればいい」と話している。
出典:下野新聞