産廃近接地の地下水 二戸市が独自調査へ
2009/10/08
環境省
田子町と二戸市にまたがる県境産業廃棄物不法投棄問題で、二戸市は6日、青森県側現場南側牧草地の地中調査問題対策として、牧草地に近接する同市上斗米地区の山林地内で、独自の地下水調査用井戸の掘削を始めた。
この日、市の委託業者が現地で井戸を掘削。調査は、井戸から採取した地下水を分析する。11月上旬に水の電気伝導率や塩素イオン濃度を測定するほか、同下旬にはカドミウムやダイオキシン類など27項目を調べる。
調査地点は、牧草地側からの地下水が流れ込んでいる小端川付近と、約40メートル北側の山林内。市は2009年度、27項目の調査を1回、電気伝導率などの調査を4回行う。結果は市の広報やホームページで随時公表する。
小野寺悦夫市民協働部長は「(牧草地に廃棄物が埋まっているかもしれないという)疑惑は払しょくしなければならない。独自の地下水調査は長期にわたると思う」と調査を来年度も継続して行う必要性を強調した。
牧草地の地中調査問題をめぐっては、青森県が市の実施要望に、表流水調査を継続し推移を見て対応する―とし、地中調査をしない考えを示している。
このため、小原豊明市長は昨年9月の市議会で「牧草地側から流れてくる地下水を監視する必要がある」と、市独自で地下水調査を行う意向を表明。本年度当初予算に調査費用を計上した。
出典:デーリー東北新聞社