環境省 素材別リサイクル戦略マップ策定に向けた調査・検討の中間報告
2016/05/26
環境省
環境省では、マテリアルリサイクルによる天然資源消費量と温室効果ガス等の環境負荷の削減に向けた取り組みを進めており、素材別リサイクル戦略マップ策定に向け、このたび初めて、プラスチック及びガラスを対象とした製品横断的なマテリアルフロー、温室効果ガス排出量等の環境負荷分析、課題解決に向けた方向性について調査・検討を行った。それらの中間報告をとりまとめ発表した。
特に、プラスチックにおいては、大部分が焼却処理などされているのが現状で、約1,800万tの温室効果ガスが排出されていることがわかり、今後、同省では、プラスチック及び、ガラスのマテリアルリサイクルに力を入れていく方針。
調査は、平成27年度に、以下の検討会及び検討会の下に設けたプラスチック及びガラスに関する2つの分科会において、有識者及び関係事業者等による調査・検討を実施した。
「低炭素型3R技術・システムの社会実装に向けた素材別戦略マップ検討会」
(座長) 東北大学多元物質科学研究所教授 中村 崇
早稲田大学創造理工学部環境資源工学科教授 大和田 秀二
東京大学大学院工学系研究科特任准教授 醍醐 市朗
東京大学大学院工学系研究科助教 中谷 隼
東京大学大学院工学系研究科教授 平尾 雅彦
東京大学大学院工学系研究科准教授 村上 進亮
福岡大学工学部化学システム工学科教授 八尾 滋
検討項目は下記の通り。
1.プラスチックの素材別リサイクル戦略マップ策定に向けた調査・検討
①マテリアルフローから見た排出/利用の現状・課題
②二環境負荷分析・ケーススタディ・技術整理から得られた示唆
③課題解決の方向性検討
(ア)全般的な方向性
(イ)技術的側面から見た施策の方向性
2.ガラスの素材別リサイクル戦略マップ策定に向けた調査・検討
①マテリアルフローから見た排出/利用の現状・課題
②環境負荷分析・ケーススタディ・技術整理から得られた示唆
③課題解決の方向性検討
(ア)全般的な方向性
(イ)技術的側面から見た施策の方向性
今回の調査検討の結果、一層のマテリアルリサイクルの推進とそれに伴う環境負荷削減に向け、高度選別(単一樹脂選別)の導入による高品質な再生プラスチックへのリサイクルを推進し、カスケードリサイクルやケミカルリサイクルを適切に組み合わせ、製品横断的なリサイクルシステムを構築することの重要性が示された。