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機密書類のリサイクル 白浜町の挑戦を応援する

2010/06/22

環境省

 白浜町が4月から、個人情報にかかわる機密文書のリサイクルに乗り出した。

 まだ試行中で、取り組んでいるのは総務、民生など本庁の9課と富田事務所、消防本部など旧白浜町内の14部署。「経過は順調」(町生活環境課)といい、来春からは全庁挙げての取り組みに移行させたいという。

 保存期間の過ぎた公文書などはまず本庁舎内の鍵のかかる部屋に保管。町内の古紙回収業者に出張処理を依頼し、月1回それを大型シュレッダーにかけて処理している。分量は約500キロ、作業中は町職員が立ち会っている。

 細断後の紙片は、そのまま上富田町内のリサイクル会社に持ち込み、そこで圧縮梱包(こんぽう)して製紙会社に引き渡している。

 町は、各事業者に流通管理表やリサイクル証明書の提出を求め、機密の保持を確認する。

 公文書などは従来、細断した後、自治体職員が焼却場へ持ち込むのが一般的だった。紀南の自治体でも、白浜町以外にリサイクルに取り組むところはなかった。「資源化できればいいが、公文書は細断などに手間賃がかさみ、処理費が割高になる」とある自治体職員。

 白浜町清掃センターの試算でも、機密文書1キロ当たりの処理費は焼却した場合は約35円。それに対し、リサイクルでは2、3割高になるという。

 それでも着手したのは「循環型社会を目指し、ごみ焼却場を長く利用するためには、減量化を徹底し、必要なものだけを燃やすという発想の転換が肝心」という。

 同町では昨年から、大手スーパーマーケットなどが事業所単位で魚のあらを回収し、リサイクルに回している。これで年間315トンの焼却量を削減した。

 白浜町も、全庁的に取り組めば焼却量を30%削減することが可能とみる。学校や商工会などとの連携も視野に入れ、減量と資源化を強力に推し進める方針だ。

 「生ごみ1万トンを10%水切りすると、二酸化炭素の排出量を年間25%削減でき、燃料代60万円が浮く」「宿泊施設の協力で分別が可能になれば、年間 20トン以上の割りばしをリサイクルに回せる」といった独自の試算も庁内で重ねており、今後、町職員の研修や地区懇談会などで啓発していく。

 機密文書の資源化は、そうした「燃やすごみを減らす活動の第1弾」という。目先は経費的に割高だが、施策全体で焼却するごみの総量を減らせば、炉の傷みや温室効果ガスの軽減になり、効果は大きいと期待している。

 県がまとめた2009年10月現在の市町村別ごみ分別収集状況を見ると、最多は白浜町日置川地区の20分別。次いで同町白浜地区とみなべ町、かつらぎ町、新宮市の19分別。紀南では田辺市と串本町が15分別で、そのほかの自治体は4~11分別となっている。

 ごみの減量化や資源化への取り組みには、自治体ごとに温度差はあるが、近い将来、ごみ焼却場を広域で運営する時期が来れば、分別も統一する必要が出てくるのは必至。

 地球環境への負荷を最小限にするためにも、白浜町の取り組みを成功させ、それが各自治体に広がることを期待したい。

出典:紀伊民報

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