横浜ゴム、中国のグループ会社2社が完全ゼロエミッションを達成
2010/10/26
環境省
工業品の海外生産拠点で初
横浜ゴム(株)(社長:南雲忠信)の中国の自動車用シーリング材生産販売拠点である横浜密封材料(杭州)有限公司(YHHC)と、建築機械用ホースの組立販売を行う横浜ホース配管(杭州)有限公司(YHCC)が廃棄物の埋立処分量をゼロにする完全ゼロエミッション(※1)を達成した。
2010年9月、工場から排出する全ての廃棄物の処理委託先で現地検証を行った結果、目標達成を確認した。タイヤ以外の海外生産拠点での完全ゼロエミッション達成は初めて。
YHHCとYHCCは2008年10月からゼロエミッション(※2)活動を開始。廃棄物の2S(整理・整頓)から始め、生産現場で発生する廃棄物を6種類、事務系廃棄物を7種類に分別し、全ての廃棄物の計量と記録に取り組んだ。さらに構内に廃棄物の集中保管場を建設して種類ごとに区分し、適正保管と台帳管理による発生量と処理量の管理精度向上に努めた。
また、2009年1月からは定期的な2Sパトロール活動を実施。そのほか、廃棄物の分別と省エネを推進する看板や社員の自己環境宣言を掲示するなど全員参加で目標達成に取り組んできた。今後は新たなリサイクル処理方法のリサーチを進め、廃棄物の100%再資源化(※3)を目指す。
横浜ゴムは中期経営計画「グランドデザイン100(GD100)」で定めた「トップレベルの環境貢献企業」になるための行動指針のひとつに「トップレベルの環境対応生産」を掲げている。この宣言における重要課題のひとつとして、国内外生産拠点での廃棄物削減に取り組んでいる。国内では2006年3月以降、自社生産事業所の全8拠点で完全ゼロエミッションを継続しているほか、2009年度末までに産業廃棄物の100%再資源化を達成した。
海外は2011年度末までに全生産拠点での完全ゼロエミッション達成を目標に活動している。
すでにフィリピンと中国の乗用車用タイヤ生産販売拠点であるヨコハマタイヤ・フィリピン.Inc、杭州横浜輪胎有限公司で目標を達成しているほか、タイの乗用車用およびトラック・バス用タイヤ生産販売拠点であるヨコハマタイヤマニュファクチャリング(タイ)でゼロエミッション目標をクリアしている。
※1:直接埋立て処分される廃棄物の量をゼロにすること。
※2:直接埋立て処分される廃棄物の量を全排出量の1%未満にすること。
※3:事業活動に伴い発生する不要物の最終処分量(=直接埋立処分量+有効利用を伴わない焼却処分量)をゼロにすること。
出典:日本経済新聞