松山は一般ごみ最少の街
2010/06/15
環境省
50万人以上全国30都市中
市民1人が1日に出す一般ごみの量について、松山市が2006年度から3年連続で全国の人口50万人以上の都市(約30都市)の中で最少だったことが、環境省の調査で分かった。
地域と連携した啓発活動や、事業所に対して一般ごみと産業廃棄物との分別を徹底するよう指導したことが功を奏したという。
一方、ごみの再資源化率は3年連続で低下しており、新たな分別方法を検討するなどして14年度には倍にする目標を掲げている。
市環境政策課によると、2000年度の約25万トンをピークに、ごみの分別化が進むにつれて減少。08年度は約15万トン、1人1日あたりの排出量は822グラムで、広島市894グラム、東京都八王子市900グラムと続く。
市は減量対策として、市内45地区で市民180人を廃棄物減量等推進員に委嘱。ごみ集積所での分別確認や分別の方法についての指導を依頼してきた。
また、06年度からは事業所に対し、産業廃棄物の廃プラスチックを一般可燃物に混ぜないよう指導を強化。市の焼却施設に持ち込まれる際に分別が適正かをチェックし、違反があれば証拠写真を撮影して受け入れを拒否し、持ち帰らせる措置をとってきた。
逆に、再資源化量をごみ排出量で割った再資源化率は06年度は17・2%だったが、08年度は13%だった。同課は、依然として廃棄される飲料用ペットボトルの約4割でラベルやキャップをはずしていなかったり、家庭の可燃ごみの中に再資源化可能なプラスチックや紙が含まれていたりしているとみている。
同課は「今後、一層の分別化徹底を進める」としており、「プラスチック製容器包装」扱いだったペットボトルは、4月から一部地区でぺットボトルのみでの分別・収集を試行し、来年度からは市全体での実施も検討中。「可燃ごみ」の生ごみについても、7月から市内6地区で生ごみのみの分別を試行する。
このほか、焼却後の灰をセメントの原料として再利用することも検討するとしている。
出典:読売新聞