木曽・長良川の背割堤、通行止めに ごみ不法投棄深刻
2010/10/19
環境省
海津市と愛知県愛西市にまたがる、木曽川と長良川に挟まれた堤防「背割堤」の河川管理用道路が、18日午前11時から全面通行止めとなる。人目につきにくいため、ごみの不法投棄が深刻で、モラルが守られていないのが主な理由。
管理する国土交通省木曽川下流河川事務所は、道路の南北両端にゲートを設置して施錠し、通行目的が明確な利用者にのみ鍵を貸し出す。
区間は、海津市と羽島市境から立田大橋までの約10キロ。一般道路ではなく同事務所の巡回用道路だが、これまでは漁協関係者やバードウオッチング愛好者、区間内のグライダー滑空場の利用者の車両が出入りし、そのほかの一般の車も自由に進入できた。
同事務所によると、ごみは家電、タイヤ、一般家庭ごみなどさまざまで「半ばごみ捨て場になっている」と頭を抱える。巡回の職員が回収したり、投棄者を追跡して回収させるなどしているが後を絶たない。悪質なケースは警察に通報。昨年9月には海津署が2件摘発した。
同事務所は「ごみは雨で水位が上がると流れ出し、環境悪化につながる」と懸念する。
また、昨年10月には車がクッションドラム(衝撃緩和資材)に衝突し堤防のり面に転落したとみられる事案で男性1人が死亡した。自殺者もおり、同事務所は地元自治体など関係団体に理解を求めて通行規制を決めた。
今後は、同事務所の長島出張所(三重県桑名市長島町)と長良川第2出張所(羽島市桑原町)で鍵を貸し出す。貸し出しは平日のみ。歩行者と自転車は鍵がなくても通行可能。問い合わせは長島出張所、電話0594(42)0257。
出典:岐阜新聞