携帯リサイクル1台で利益36円 経産省が事業報告
2010/06/25
環境省
経済産業省は22日、昨年11月から今年2月にかけて実施した使用済み携帯電話リサイクルキャンペーン事業の回収台数や収支結果を公表した。
端末に含まれる希少金属(レアメタル)の回収・売却で1台当たり138円の収入となった。景品などのキャンペーン費用を除いた支出は同101.7円で、差し引き36.3 円の金属売却益が生じた。
キャンペーンは携帯電話の買い替え時に使用済み端末を店頭に持ち込むと、抽選で1000~5万円の商品券が当たる内容。合計56万9464 台を集め、1台につき金が121.7円分、銀が5.1円分、銅が5.5円分、パラジウムが5.7円分回収できた。
一方、商品券や抽選の事務費などキャンペーン費用が1台560円かかり、製錬所までの運送費などを含めた総支出は661.7円と収入を上回った。
経産省は民間企業だけで事業を運営するには、同じくらいの回収台数を景品がなくても確保する必要があるとみている。
ただ当選者へのアンケート調査(複数回答)では、約6割が応募した理由を「抽選で賞品がもらえるから」と答えた。「環境保護や資源の再利用」を挙げた人は3割強で、回収率をどのように高めるかが今後の課題になる。
出典:日本経済新聞