川崎市:焼却紙類をリサイクル 「ミックスペーパー」パルプに再生へ
2010/12/10
環境省
◇政令市で2例目
川崎市は、分別回収されず焼却処理されていた紙類「ミックスペーパー」について、来年3月からリサイクルを始める。政令市としては札幌市に次ぐ2例目で、焼却ごみの2万2000トン程度の削減を目指し、市内に4カ所ある焼却施設を将来的には3カ所にスリム化する方針だ。
ミックスペーパーは、新聞紙や雑誌、段ボールなど、これまで回収・リサイクルに回っていたもの以外の紙類の総称。汚れがなければ、特殊加工された紙や写真、感熱紙、ホチキスが付いたままの書類も含まれる。
市では09年度で約42万トンの焼却ごみを収集し、このうちミックスペーパーの収集量2万2000トン程度は約5%に相当するという。
収集したミックスペーパーは、川崎区内にあるトイレットペーパー製造業「三栄レギュレーター」の工場に集められ、パルプに再生する。同社はプラスチックやホチキスなどの異物が混在していても、分離して再処理する技術を持つことで知られ、回収から製品化まで、市内で一貫してできることになる。
処理費などとして数千万円の経費がかかるが、阿部孝夫市長は6日の会見で、「日々の生活で環境に配慮し、実践することが必要。リサイクルすることで、貴重な資源を有効活用したい」と話した。
合わせてプラスチック製容器包装の分別収集も川崎、幸、中原の3区で試験的に始める。13年度までには全市に広げ、年間1万7000トン(CO2換算3万4000トン相当)の収集を目指す。
出典:毎日新聞社