不要な土 回収します /東京都中央区
2010/05/12
環境省
「再生、区民に還元」
マンションなどのベランダで園芸に使われた後、処理に困った土のリサイクルを進めようと、中央区が今月から、区民から不要になった土の回収を始めた。
土は一般ごみの収集対象ではなく、ベランダの隅で保管されたり、公園などに無断で捨てられるケースも。回収初日から100キロ超の土が集まり、同区は、「土は再生させて区民に還元したい」としている。
都心部で集合住宅に住む人の割合が非常に高い同区では、多くの住民が、園芸用の土を購入、ベランダの鉢植えなどで草花の栽培を楽しんでいる。だが、草花が枯れて、土を捨てようと思っても、23区では土は一般ごみの収集対象外。
近年、湾岸部などを中心に高層マンションの建設が相次いだこともあってか、土の処分法やリサイクル方法がわからず、同区や都などに相談が寄せられる例が増加。区内の公園に園芸用の土が不法投棄されたこともあったという。
初の回収日となった9日には、区民13人から約120キロもの土が集まった。持参した住民たちは「処分できずに困っていた」「やせた土の再生法がわからなかったので助かった」などと喜んでいたという。
区は、土をふるいにかけて、腐葉土を混ぜるなどして再生、具体的な再利用の方法は検討中という。
同区清掃リサイクル課では「住民が自前でリサイクルするのが理想。区が再生することで、区民への啓発につなげたい」と話す。
回収は休館日以外の毎週日曜、同区日本橋箱崎町の「リサイクルハウスかざぐるま箱崎町」(03・3668・5037)で受け付ける。
出典:読売新聞