三菱電機 環境報告 二酸化炭素を9.3万トン削減
2010/07/01
環境省
三菱電機とシャープは30日、全社的な二酸化炭素(CO2)削減の取り組みなどの環境報告をそれぞれまとめた。このうち、三菱電機は2009年度に国内外グループ会社による生産工程のCO2排出量が前年度比9.3万トン減の85.5万トンとなり、2年連続で排出量が減少した。
削減分のうち、工場に設置してある空調、照明、コンプレッサー(圧縮機)など31億円を投じてエネルギー負荷を軽減した高効率製品に切り替え、1.8万トンを抑制した。
このほか、生産ラインの無駄を省くなどして1.6万トン減らした。残り5.9万トンは景気低迷による生産減少による減少分という。10年度は前年度比3.3万トン減の87.3万トンにする計画。
また、廃棄物の分別を徹底し再利用を進めた結果、三菱電機単独の廃棄物最終処分率は前年度比0.11ポイント減の0.04%と、目標の0.1%以下を達成した。11年度までにCO2削減に寄与する製品を80品(09年度は70品)に拡大する方針。
同社は20年度までに生産工程のCO2排出量を1990年度比30%減の80万トンにする計画だ。
一方、シャープは生産工場以外にオフィスも含めた09年度の温室効果ガスの排出量が前年度比1.4万トン増え154.5万トンになったと発表した。昨年10月から順次稼働した薄型テレビ用液晶パネルなどを生産する堺工場(堺市堺区)の排出量分が影響した。
また、10年度に環境への貢献度を反映させた業績評価制度を全社規模に拡大する。これまでの研究開発、製造部門のみだったが、営業部門や本社部門も対象に加える。業績評価に占める割合は部門により5~20%程度とする。下期からは国内外の約70の関連会社にも適用する。
営業部門では、省エネ製品の売り上げ拡大、本社部門ではエネルギー負荷を軽減するIT(情報技術)システムの導入や物流の取り組みによるCO2削減や環境活動の実施件数などを指標として反映する。
出典:SankeiBiz