マツダ、廃車のバンパーを新車のバンパー材料にリサイクルする技術を実用化
2011/08/26
環境省
マツダは、廃棄処分された使用済みの廃車のバンパーを新車のバンパー材料にリサイクルする技術を実用化した。世界初という。
ミニバン「ビアンテ」の後部バンパー用として使用を始めた。従来、廃車のバンパーは焼却処理していたが、材料として有効活用することで自動車の再生利用率を高め、資源の有効利用促進を図る。
バンパーは大型の樹種部品で、車の再生利用率向上に貢献することから、マツダはこれまでもリサイクルを実施。損傷したバンパーを系列の販売店から回収して新車のバンパーに利用する取り組みを進めてきた。損傷したバンパーをリサイクルする技術を廃車のバンパーに応用し、新車のバンパー材料への活用を目指して開発を行い、技術を確立した。
製造から10年以上たったケースも多い廃車のバンパーは、素材のポリプロピレン材の組成や密着性が現在の車と異なるうえ、金属片など不要物の除去が必要になるなど、技術とコストの両面から、新しい材料への置き換えは難しかった。
今回、廃車のバンパーを効率的に回収・加工することで再生に必要な費用を抑え、新材料を下回るコストで再生利用を可能にした。
最近は、マツダが1990年代から推進してきたリサイクルが容易な設計を施した廃車が増え、バンパーの解体が効率的にできるようになっていることも背景にある。
まずマツダの本社がある広島地区でマツダ車の廃車のバンパーを回収し、新車バンパーの材料に約10%混ぜて再利用する。マツダは今後も先進的なリサイクル技術の開発を進め、再生利用率を高める。
出典:ECO JAPAN