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エコアクション21 登録者数が3000超に 国内排出枠取引制度で検証機能も

2009/03/24

環境省

 中小企業でも容易に取り組める環境マネジメントシステムとして急速に拡大しつつある「エコアクション21」が、昨年末の段階で累計で3000超の認証・登録数となった。2004年末からスタートした同制度は2005年末時点で登録者数約550社、2006年9月時点で1000社超と、社会的な認知度の高まりと比例して着実に拡大してきた。EA21認証・登録制度は、中小企業や公共機関等が「環境への取組を効果的に行うためのシステムを構築・運用、環境への目標を持って行動し、その結果を評価、報告する」ための手法で、環境省が策定したエコアクション21ガイドラインに基づく認証・登録制度。

 経営システムと環境への取組、環境報告がひとつに統合された仕組みにより参加者は環境への取組を総合的行えるうえ、比較的容易に、かつ効率的に取り組むことができることが特徴的。また、環境経営システムを構築・運用することで経費削減や生産性・歩留まりの向上、目標管理の徹底等、経営的な効果も期待できほか、環境活動レポートの公表により取引先や消費者等に対する信頼性の向上などの効果がある。EA21事務局では、昨年末からガイドライン改正に取り組んでおり、早ければこの四月にも改正ガイドラインが発行される予定となっている。

 今回の改正では、取組対象範囲(原則として全組織・全業務)の明確化、業種別マニュアルを業種別ガイドラインと変更、グリーン購入や製品・サービスの環境配慮、生物多様性への配慮を記載する――など従来の仕組みをより明確化する内容とともに、特に企業等の温室効果ガス削減に着目し、環境負荷の状況と削減量の把握方法等が改善、強化されたものとなるもよう。自治体等の温室効果ガス削減に向けた取組みでは、さきに東京都が長期的な削減目標を設定し、事業者等関係者にそれぞれ削減努力を義務付けた計画を策定するなど、首都圏を中心に徐々に取組みが広がっている。

 その中では、企業にも相当規模での削減努力を求めていく方向が示されており、国の排出枠取引制度と連動し、中小事業所の省エネ対策で発生したクレジットを大規模事業者が排出量取引制度で利用できるようにするなどの試みも検討されており、東京を中心に近県も参加した広域的なシステムが近く稼動するもよう。その際、削減量クレジットの販売には第三者の検証が必要となるが、EA21の審査がこの第三者検証を兼ねることになる。中小企業にはクレジット認証に要する経費が大きな負担となるめ、EA21による検証支援が大きな意味を持つことになる。EA21本部では、認証・登録数が2009年度中には5000件に達するものと見込んでいる。

出展:日刊資源新報

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