アスベストを低温で無害化 住友大阪セメントが技術開発
2009/06/11
環境省
住友大阪セメントは10日、建設廃材などに含まれるアスベスト(石綿)を化学反応で無害にする技術を開発したと発表した。100度以下の温度で数時間で処理でき、従来の処理方法よりエネルギーを節約できる。実用化や事業化の計画は今後詰める考えで、処理した後の固形物をセメント材料としてリサイクルする技術の確立も目指すとしている。
セメント材料でアスベストを固定している耐火被覆材やスレートなどの廃棄物を処理できる。廃棄物に水などを加えて粉砕する前処理によって、処理液と化学反応しやすい状態にするなどの工夫をした。
現在、アスベストを含む廃棄物は1500度以上の高温で溶融処理したり、特別の処分場に埋め立てたりしている。高温溶融方式ではエネルギーを大量に使う点が、埋め立て方式では用地の確保がそれぞれ課題となっていた。
出典:NIKKEI NET