ゆいくる:認定374件 県内がれき類 85%減/沖縄
2010/06/19
環境省
建設廃棄物などを原材料として製造されたリサイクル資材を県が評価・認定する制度「ゆいくる」の認定件数が、順調に増加している。
制度制定時の2004年度の26件から、09年度には374件まで増加。舗装材の原料となる「がれき類」の最終処分量は制定前に比べ85%減と大幅に低下し、制度の目的である「廃棄物最終処分場の延命化」につながることが期待されている。
持続可能な循環型社会の実現を目的に、県土木建築部が制定した「県リサイクル資材評価認定制度(ゆいくる)」で認定を受けた資材は、09年度末で11品目・374件に上る。認定に際して県は、再生資源の含有率や品質、性能などに関する厳格な基準を設けている。
県は06年、県発注工事での「ゆいくる材」原則使用方針を定め、需要の喚起・拡大を進めている。評価区分の主な内訳は、鉄鋼製品147資材(構成比39%)、路盤材80資材(同21%)、加熱アスファルト混合物65資材(同17%)-など。
県から制度運営を委託されている県建設技術センターによると、制度開始前の03年度「がれき類」処理状況は、再利用量62万1千トン、最終処分量7万2千トンで再利用率が88・1%だったが、08年度は再利用量50万2千トン、最終処分量1万1千トンで再利用率が97・9%となるなど、再利用が進んだ。
同センター建設リサイクル班の担当者は「04年の認定制度開始と、06年の産業廃棄物税導入が再利用率の高まりや最終処分率の低下につながっているのではないか」と分析。その半面、公共事業の減少で「がれき類」など原料が不足する傾向もあり、そのほかの廃棄物の利用促進などが今後の課題になるという。
同センターでは7月26日までゆいくる材の申請を受け付けている。問い合わせは建設リサイクル班(電話)098(832)8442。
出典:毎日新聞社