ごみ分別に若者奮闘
2010/09/29
環境省
25、26日の2日間で3万人が来場した北上市の「いわてB級ご当地グルメinきたかみ」では、食の祭典を「環境に優しい祭りにしよう」と、大学生を中心にした2グループがごみの分別回収に奮闘した。
大型イベントで、ごみは常に悩みの種だが、同種の容器を重ねたり徹底した分別をしたりすることで、ごみ箱の周辺はすっきり。来場者も「若い人の頑張りが心強い」と目を細めていた。
「割りばしはこちらにお願いします」「汁は端の容器に捨ててください」。会場の3か所に設けられたリサイクルステーション。可燃、ペットボトル、缶、プラスチックの四つの回収箱と、生ごみ、割りばし入れを用意し、ごみを手にした人が来ると「北上ecoつくろう隊」と岩手大環境サークル「リユース」のメンバーが笑顔で声をかけ、分別を手伝う。
「北上ecoつくろう隊」は、岩手大1年の小山さくら代表(19)が県立黒沢尻北高3年だった今年3月、「北上を環境に配慮した街にしていこう」と同級生と2人で設立した。今は北上市在住の岩手大生と高校生約20人に増え、ペットボトルのキャップ回収などの活動を続ける。
今回は、祭りを主催する北上青年会議所から「ごみに配慮したイベントにしたい」と声をかけられ、同じ岩手大の「リユース」と協力し、約30人態勢で取り組んだ。
小山さんは「面倒だと言うお客さんもいますが、多くの人は協力的。プラスチック容器も種類分けして重ねたことで、大幅にゴミのかさを減らせました」と満足そうだ。
「リユース」の三上恵人さん(20)(岩手大2年)は「ごみの分別だけでなく、お客さんとのコミュニケーションを大事にした。ありがとうと声をかけてくれる人もいて、うれしかった」と話していた。
出典:読売新聞