PCB分解炉が2基態勢に 室蘭・JESCO 1日最大4.8トン処理
2013/10/10
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道内で唯一、有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物を処理する室蘭の日本環境安全事業(JESCO)北海道事業所は9日、小型廃棄物を熱分解処理する「プラズマ溶融分解炉」の2基態勢での操業を始めた。これにより1日最大4・8トンの処理が可能になった。
分解炉は蛍光灯の安定器など小型廃棄物を専門とし、1万5千度で熱分解する新施設。炉や仕分け場などを含む、鉄骨造6階建て延べ床面積約1万8千平方メートルの新建屋を設け、9月11日から1基で操業をしていた。隣接する別施設では2008年から、大型変圧器などに含まれるPCBの化学処理や、容器の洗浄・分解を行っている。
この日は「操業式」も開催。運営に関連する企業代表者や地元町会関係者ら約60人を招き、施設公開と安全祈願を行った。JESCOの矢尾板康夫社長は「社会的責任の重さを認識し、安全で確実な処理と情報公開に努める」とあいさつした。
同施設はこの約1カ月で道内外から約35トンの小型廃棄物を受け入れ、約25トンを処理した。プラズマ溶融分解による処理を行っているのは、国内で室蘭と北九州市だけ。
出典:北海道新聞