山口大、消化汚泥を分解する微生物群を発見-産廃、1カ月で40%減容
2013/09/24
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山口大学農学部の藤井克彦准教授らは、微生物を使って下水を処理する活性汚泥法によって生じる「消化汚泥」を分解する微生物群を見いだした。消化汚泥はこれまで微生物による生分解が難しく、焼却したり埋め立てするなど産業廃棄物扱いになっていた。見いだした微生物群を活用すれば、1カ月の培養で最大40%の減容化が可能。実用化すれば汚泥の減容だけでなく、生分解によって増殖した微生物をバイオマス資源として活用し、固形燃料や畜産肥料への応用が期待できる。
藤井准教授らは各地の土壌を採取し、消化汚泥を栄養素として増殖する微生物を探索。汚泥中に生育を阻害する要因があると仮定し、汚泥の濃縮に使う凝集剤に含まれる金属を除去することを思いついた。
そこで酸処理を行い、汚泥から凝集剤由来のアルミニウムや鉄を除去した消化汚泥をつくり、微生物を培養したところ、消化汚泥を栄養素として繁殖する糸状菌6属8株を見いだした。
出典:日刊工業新聞