2012年度の携帯電話リサイクル、スマホ主流化でユーザー行動に変化……回収台数は微減
2013/06/26
ニュース
電気通信事業者協会(TCA)は25日、2012年度の携帯電話・PHSリサイクルの実績について、取りまとめた結果を発表した。
電気通信事業者協会(TCA)は、2001年4月に情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)とともに「モバイル・リサイクル・ネットワーク(MRN)」を立ち上げ、全国約10,000店舗ある専売店を中心に、自主的に端末を回収する活動を推進している。ちなみに2011年度までに、累計で9,263万台を回収している。
2012年度の本体の回収台数は、前年度実績から36万台減少(-5.2%)。スマートフォンの普及等で、端末の多機能化・高機能化が進展し、通信機器として使わなくなった端末を手元に保管し続ける利用者が増え続けており、減少傾向が継続した。
またリサイクルに関する実態を調べるため、携帯電話・PHS利用者約2,000人に対するアンケート調査を実施。それによると、スマートフォンのユーザーは昨年度3割弱だったところ、今年度は43%にまで増加した。処分方法としては、「専売ショップで引き取ってもらった」が昨年同様もっとも高く、58%だったが、処分に際して、スマートフォンからスマートフォンに変更した場合の、「人にあげた」(22%)、「中古品として売却した」(27%)といった端末を何らかの形での再利用した比率が、従来型から従来型に変更された場合の「人にあげた」(4%)、「中古品として売却した」(8%)比率と比較して、大幅に上回っていた。
昨年と比較すると、全体として「ごみとして捨てた」が8%から13%に上昇し、「中古品として売却した」も6%から10%に上昇したが、スマートフォンユーザーは「ゴミとして捨てた」割合が2%と低かった。また「中古品として売却した」割合は27%と高かった。
通信機器として利用している以外の端末の保有状況では、従来型からスマートフォン、スマートフォンからスマートフォンに変更した利用者の保有割合が高いことが目立った。また、スマートフォンからスマートフォンに変更した利用者が、保有しているスマートフォン端末を実際に使っている割合の高さ(37%)も目立った。
通信機器として利用中のもの以外に端末を保有している人の保有理由(複数回答)を見ると、「保存しておきたいデータ(写真、メール、コンテンツ等)があるが移行できなかったため」が26%、「コレクション、思い出として保存(端末に愛着がある)」が24%、「特に理由はないが手放し難い」が20%と、昨年度と大きな変化はなかったが、「個人情報が漏れるのが心配」とする回答が15%と高かった。
通信機器として利用中のもの以外の保有端末を今後「処分してもよい」「まあ処分してもよい」と回答した人は、その保有端末が従来型の端末の場合は59%でスマートフォンの場合の40%を上回った。「処分したくない」「あまり処分したくない」と回答した人は、逆に対象の端末が従来型の場合は23%なのに比べて、スマートフォンの場合は38%と大幅に上回っていた。