段ボール箱で手軽に堆肥 生ごみコンポストが好評
2013/05/07
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JAグリーン鹿児島(鹿児島市)が鹿児島大の教員や学生らと共同開発した段ボールコンポスト「ポイット丸」(500円)が、発売から3年で1000セット以上を売り上げている。
「手軽に生ゴミを堆肥にできる」と好評で、同JAは「ワンコインでできるエコ活動」と利用を呼びかけている。
ポイット丸は段ボール箱に腐葉土やのこくずが入った堆肥作りセット。約1・5リットルの水と混ぜ、1日最大約500グラムの生ゴミを加えていく。生ゴミは約2か月で堆肥に。段ボールが崩れるまで使え、2年ほど使っている人もいるという。
自宅で出た食べ残しや果物の皮などの生ゴミを簡単に堆肥化できるのが特長。堆肥は畑や家庭菜園、植木などに使ってもらう。
市民参加型の生ゴミ循環システムを研究している同大法文学部の研究室の取り組みを、同JAが2010年10月に商品化した。当初は100セットを用意したが、口コミで広まって受注が増えた。製造を増やし、4月25日現在、1124セットを売り上げている。
3年前に購入したという鹿児島市吉野町の主婦、川崎律子さん(53)は「家庭ごみが減るだけでなく、堆肥は家庭菜園に使える。一石二鳥です」と話す。
ポイット丸で作った堆肥で育てたカボチャなどを使い、スイーツを作るイベント「エコスイーツ」も11、12年の2回開催。今年も実施の予定だ。一連のリサイクル活動は今年2月、「低炭素杯2013」の環境大臣賞金賞(ソーシャルビジネス部門)を受賞した。
JAグリーン鹿児島経営企画部の杉山年美部長は「環境問題というと堅苦しいイメージだが、誰でも簡単に取り組める。興味のある人はぜひ、試してみてほしい」と話している。
受注を受けて生産しており、電話で予約に応じる。申し込み、問い合わせはJAグリーン鹿児島経営企画部(099・208・2500)へ。
出典:読売新聞