ごみ発電失敗、業者訴えた市敗訴 鹿児島・いちき串木野
2013/04/25
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鹿児島県いちき串木野市のごみ処理発電施設が計画通り稼働しなかったのは基本設計や施工に問題があったためだとして、市が設計や施工を請け負った業者らに約10億円の損害賠償を求めていた訴訟の判決で、鹿児島地裁は24日、市の訴えを棄却した。
被告は、発電方式の提唱者である東京工業大学の吉川邦夫教授、吉川教授が代表を務めるエコミート・ソリューションズ(EMS、神奈川県)、施工した三井三池製作所(東京都)。
施設は、市に合併する前の旧市来(いちき)町が2004年、国や外郭団体の補助金約3億円を含む約10億円で建設。一般ごみと食肉加工場の肉骨粉を混ぜて蒸し焼きにし、発生したガスで発電する「世界初の施設」とされた。だが、完成直後からほとんど発電できず、ごみ処理量も計画の3分の1程度にとどまった。08年に会計検査院から補助金は不当と指摘されて稼働停止し、現在は市が国に補助金を返還しながら、施設の売却を進めている。
出典:朝日新聞