青森市処分場のダイオキシン 2次調査費4520万円
2012/11/13
ニュース
青森市の浪岡不燃物埋め立て処分場で排出基準(1リットル当たり10ピコグラム)の最大610倍のダイオキシン類が検出された問題で、青森市は9日、廃止に向けた2次調査費用として約4520万円の補正予算を専決処分したと発表した。財政調整積立金を取り崩す。
2次調査では処分場を30メートル四方のメッシュに区分し、48カ所でボーリング調査する。主に場内の地下水を採取・分析した1次調査分と合わせて計135検体を対象に、有害物質の含有や水に溶け出す量などを調べる。
地域住民から要望があった周辺環境調査については、リンゴとコメ、野菜の3品目9検体のヒ素と鉛、ダイオキシン類の検査を実施する。検査は処分場が廃止されるまで毎年行う方針。
2次調査は来週にも始め、来年度末には廃止に向けた基本計画をまとめる。処分場の廃止時期や費用などはめどが立っていない。
処分場は、旧浪岡町が1998年に搬入を停止したが、廃止を先送りにしたまま2005年に青森市と合併。廃棄物の搬入記録が一部存在しないという。市は旧浪岡町の担当者から聞き取り調査をしており、来週にも報告をまとめる。
相馬邦彦環境部長は「2次調査の結果によっては、廃止までに膨大な時間と費用がかかるかもしれない」と話した。
出典:河北新報