古紙回収を地道に 掛川市が環境基金で太陽光発電設備
2011/12/01
環境省
土方幼稚園屋根に設置
掛川市が2008年度に創設した環境基金を使った初めての太陽光発電設備が土方幼稚園(榛葉俊子園長)に設置され、同園で29日、記念式典があった。関係者は「子どもたちが環境について学ぶいい教材になる」と期待している。
環境基金は、市と協定を結んだ企業が古紙を環境団体「掛川エコ・ネットワーキング」(松浦昌巳会長)に提供。同団体が換金して積み立てる仕組みで、現在14社が協定を結んでいる。
太陽光発電設備は、先陣を切って基金に賛同した、同幼稚園の近くにある下着メーカー「トリンプインターナショナル・ジャパン」静岡センターによる3年分の積み立ての中から、事業費582万円で設置された。
園舎の屋根のソーラーパネルは約70平方メートル。好天に恵まれれば、園で通常使用する電気を十分賄うことができる。正門脇には、発電していると動く「お猿のソーラー人形」が置かれた。
式典で、松井三郎市長が「企業と行政が一体となって環境問題に取り組む先進的な役割をトリンプ社が果たしてくれた。地域からエネルギー問題を見直す活動を進めたい」とあいさつ。
トリンプ社の土居健人社長が「静岡センターでは年間300トンの古紙が発生し、3年間で1000トン超が集まった。今後も協定を継続し、より多くの太陽光発電設備を設置したい」と述べた。子どもたちが感謝の気持ちを込めて歌と踊りを披露し、式典に花を添えた。
出典:中日新聞