生ゴミ堆肥→米→地酒 循環先進地めざす 名古屋
2011/10/01
環境省
スーパーや学校給食から出る大量の生ごみを肥料に変え、農作物を育てる「おかえりやさいプロジェクト」が発足から4年目を迎えた。年間に千トンの生ごみを肥料化、年内には育てた米を使った日本酒を販売するなど活動が広がっている。
プロジェクトは2008年2月、愛知県名古屋市在住の市民が、スーパーの「ヤマナカ」やJAなどと合同でスタートさせた。
スーパーやホテル、同市で学校給食から出た生ごみを市内の業者が処理して肥料に変えたうえで、それを1割以上使っている農作物を「おかえりやさい」として認定することで、生ごみも含めた「地産地消」を目指す。
現在、名古屋市内や近郊の愛知県弥富市で肥料を使ったブロッコリーやタマネギ、米などが栽培されている。プロジェクト発足2年目には、認定野菜が名古屋市内の小学校給食やホテル「ウェスティンナゴヤキャッスル」のレストランでも使われるなど徐々に浸透してきた。
さらに、今年11月初旬にはおかえりやさいの米を、愛西市の「水谷酒造」に頼んで地酒を仕込む。酒には循環を意味する「めぐる」と名付け、「おかえりやさい」の米である説明をつけて、年内にも店頭で売り出す計画だ。
同プロジェクトリーダーの岡山朋子・名古屋大エコトピア科学研究所特任講師は「農村地域ではない都心部で循環に取り組むことに意義がある。名古屋がごみの循環先進市になれば」と話している。
出典:asahi.com