紙を分別・資源化ごみ減量 高島市が推進
2011/05/16
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3000万円以上節約試算
高島市は今年度から、主に紙ごみを減らす「市ごみ減量大作戦」に取り組んでいる。市税収入の4分の1に相当する処理費用の圧縮や、焼却炉にかかる負担の軽減、二酸化炭素排出量の削減などが狙いで、目標では、可燃ごみ量を1万4125トン(2009年度)から1万1000トン(13年度)に減らす。
29日には市や各種団体、企業、自治会などで推進協議会を発足させ、市民への啓発も強化する。市ごみ減量推進室は「市民と行政が一体となって取り組みたい」としている。(小宮宏祐)
同室によると、市内のごみ処理量は約2万トン(2009年度)で、処理費用は約14億5000万円と市税収入(約59億円)の約25%にも上る。可燃ごみの約6割、約8400トンがリサイクル可能な紙ごみだが、新聞や雑誌が一緒に捨てられていることも多い。
同市今津町途中谷のごみ処理施設「市環境センター」には焼却炉(容量37・5トン)が2基あり、2週間~1か月の間隔で交互運転すれば、炉は長持ちする。だが現状は1日当たり約40トンが搬入され、1週間に3日はフル稼働している状態という。
また、分別が正しく行われていないため、昨夏には同センターの破砕機が壊れて焼却ができなくなり、大津市に処理を依頼する事態に陥っている。
減量大作戦では推進協議会が中心になり、フォーラムや啓発キャンペーンなどを実施して、市民に分別の徹底などを呼びかける。市では、紙ごみが減れば収集車の委託回数や燃料などの費用が抑えられ、年間3000万円以上の経費が削減できる、とみている。
同室の馬場(ばんば)幹夫室長は「市民一人ひとりが分別の意識を高めることが、作戦成功の鍵となる」と話している。
出典:読売新聞